月別アーカイブ: 2016年6月

行政書士の開業の難易度は、最初のころに高まります 

行政書士は士業であり、独立した働き方をする資格です。合格者の大部分は現実に、開業という道を選んでいるはずです。

独立という働き方は、どんな業種であっても必ず失敗というリスクと隣り合わせです。つまり、失敗する人がどこかにいたところで、驚く必要はまったくないのですが、口コミやネット等を通じて失敗談を聞くと、いっぺんにネガティブな見方に走ってしまう人がおおぜいいるようです。「行政書士は開業の難易度が高すぎる」なんて無責任なうわさが流れるのもこういった原因が関係しているそうです。

しかしそれは偏った見方にもとづいています。先入観に支配されて、安直に行政書士の開業は難易度がひたすら高いのだと思い込むのはやめて、まずは冷静な立場から見つめてみましょう。

行政書士に合格したら、その先の数年間は確かに大事です。
やっとのことで試験に受かったときは、喜んだりホッとしたりで忙しいかもしれませんが、早くも次の試練に向けて動き出さないといけません。

開業直後の数年間がきわめて困難なものになってしまう理由をここで並べてみます。
・試験に受かると燃え尽き症候群のようになって、体中からやる気が抜けてしまう
・登録料や開業資金のねん出等が原因で、財布が空になってしまう
・開業の仕方でミスを犯してしまい、仕事を思うように取れなくなってしまう
・就職しようとして結果が出なくて、何ヶ月も無駄にしてしまう


シビアにとらえるなら、受験期間中よりもさらに、合格・開業後は苦労する恐れがあるわけです。精神的な負担や体力的な負担も大きいですが、費用面での負担もばかになりません。

特に注意してほしいのは、「行政書士になってからしばらくの間をどうやって生活するか」です。そう簡単に顧客をつかまえることはできませんし、やはり最初の数ヶ月は仕事がゼロに近くても当たり前。こうなると、生活資金を蓄えておいたり誰かに助けてもらったりすることも必要になってきます。

難易度の高さで名高い行政書士試験に受かる前は、そのようなことに注意を向ける余裕はなかなか持てないでしょう。しかしときには、合格後にどうやって立ち回っていくのか考えることも大事ですね。考えておいたほうが、開業後の難易度を下げるチャンスが増えるはずです。

行政書士が就職に成功するのは、どれくらいの難易度か? 

行政書士の難易度といったら、誰もが思い浮かべるのは試験の難しさ、厳しさのことでしょう。しかし難易度が高くて厳しいのは、試験に晴れて合格したあとも変わりません。行政書士として登録するだけでも20万円以上がかかりますが、そこまでの支払いをするのですから、行政書士として成功しないわけにはいかないでしょう。「試験合格後、数年経ったら廃業していた」「全然違う仕事をしていた」となるのは避けたいですね。

ところで行政書士の生き残りといえば、開業を前提にして語ることがほとんどでしょう。しかし、どこかの企業や法人に就職するという手だって皆無ではありません。非常に少ないことは紛れもない事実のため、全然語られなくても仕方がないのですが。

行政書士の就職は、実際に難易度が厳しいです。結局この資格は、開業するために存在する資格ですから。

それでも、次のような形で正社員ないしそれに準ずる形態で就職する可能性はあるでしょう。
・民間企業(法務部や人事部等の部署)
・よその行政書士事務所ないし行政書士法人
・法律事務所(法人含む)
・資格の受験教育を生業とする文教施設


最初に書いてしまうなら、残念なことにこれらのいずれも、非常に狭き門です。企業の法務部は、たまに求人を出すことがありますが行政書士の合格者を優先して雇う傾向は、あまり強くありません。
よその士業の事務所にしても、欠員が出ることは少ないものです。
最後の文教施設であれば、毎年のように募集を出すことがありますが、それは正規雇用ではなくて時給計算の非正規雇用であることがほとんどです(数時間程度働いて稼ぐだけで満足できるなら、実はわりに合う仕事になる可能性があるのですが)。

行政書士合格後に就職を希望するなら、このように難易度が高いという現実が待っていることを、正面から受け止める必要があります。身近な範囲で、就職のチャンスがどれくらいあるのか探すことがまず大事でしょう。

行政書士のダブルライセンスの成功は、どれくらいの難易度か? 

行政書士の難易度といったら、試験のレベルが真っ先に想像されます。
しかし開業後の難易度も大事です。まずは開業直後からしばらくの間、行政書士としてサバイバルすることが重要ですが、その期間をうまく乗り切るために、そして行政書士のキャリアを後押しするために、ダブルライセンスをするという手を使うケースがあります。

ダブルライセンスとは早い話、2つ以上の資格を取得し、活動することですね。
ある意味では「兼業する」ことでもあるでしょう。

行政書士の活動をしていると、行政書士にはできない業務が発生することもあります。そのようなとき、その仕事ができる人と協力するのが妥当ですが、自分でできたらいいのにという思いも自然とわいてきます。
それに「行政書士と仲良しの資格」「仲良しの職業」というものも、探せば見つかることもまた真実。
また、開業は就職と違って、誰も助けてくれません。数十年単位で、ひとりで働いていくことを想像したときに「行政書士の資格だけでは怖い」と感じる人がいることも、実は周知の事実です。

しかしダブルライセンスを実行するのは、やはり難易度が高くてなかなかたいへんでしょう、やはり。主な理由は次の通り。

・また資格を取るのは、時間も費用もかかれば気力も膨大にかかってしまう
・行政書士としての活動がおろそかになってしまう恐れがある
・何とか次の資格を取っても、それを思い通りに活かせないケースがある


以上の問題点を見つめれば、ダブルライセンスの難易度を下げる方法はなんとなくわかってくるでしょう。行政書士のダブルライセンスを成功させるには結局、隙のない計画を緻密に立てて、実行するしかありません。

あいにくと、最近の行政書士のダブルライセンスでは、そこまで深く掘り下げて考えないまま、乗り出してしまうケースがみられるようです。
ダブルライセンスをやるにも体力や資金、そして時間が必要なのですから、適当に手を伸ばすのは控えて、どんなダブルライセンスならうまくいきそうなのか冷静に検討するべきでしょう。